今回、ご紹介するのは『ハードコア(露: Хардкор; 英: Hardcore Henry)』。
この作品はゴリゴリのSFアクション映画です。次から次へと敵が出てきて飽きなる暇がなく、視点が一人称でFPSゲームの感覚でとても斬新で面白いです。
主人公は見ている人全員で『観る映画』から『体感する映画』となっていて、ゲームのFPSや銃撃戦が好きな方にとてもオススメの作品です。
※画面酔いするかもしれないので酔い易い方はご注意ください
引用元:映画.com
製作スタッフ
この作品はロシアとアメリカの共同制作で作られており、ほぼ全部のシーンが主人公の視点になっておりスタントマンの頭に付けられた『GoPro Hero 3』で撮影されている。
ゲームの『PAYDAY 2』とコラボして、出演しているシャールト・コプリーがPAYDAY 2にジミー役としてキャラクター出演しています。
製作総指揮の『シャールト・コプリー』はプロデューサー・俳優・監督として活躍しています。
- 第9地区 (2009年)
- エリジウム (2013年)
- マレフィセント (2014年)
- チャッピー (2015年)
- ラストデイズ・オブ・アメリカン・クライム
キャスト紹介
ヘンリー(セルゲイ・ヴァルヤエフ、アンドレイ・デミエンティエフ、イリヤ・ナイシュラー)
知らない研究所で目が覚めたヘンリーは事故で体を負傷しており体の四肢も無くなっていた。傍には妻と名乗るエステルが立っており、機械の腕を足を左手・左足に装着していく。
ヘンリーの体はサイボーグ化しており修復している最中だった。
声帯の修復作業に取り掛かろうとした時、エイカンと傭兵に襲撃されエステルを拉致されてしまう。
何とか逃げ切ったヘンリーは様々な人に助けれられながらエステル救出へと向かう。
この作品はヘンリーの視点で作成されているので顔は一瞬しか出てきません。声帯も直ってないので声を出すこともないんです。
製作も様々な人がスタントマンで撮っているのでこの人が主人公という訳では無く監督のイリヤ・ナイシュラーもスタントマンとして撮影を行っています。
ジミー (シャールト・コプリー/Sharlto Copley)
過去にエイカンの元で働いており、エイカンに下半身不随にさせられ復讐を狙っていた。
ジミーは自分のクローンを大勢作っており、自分が自由に行動できないので意識転送装置でそれぞれのクローンを操作し身を潜めていた。
エイカンに復讐する為、ヘンリーのサポートをしてくれる。
- 第9地区 (2009年)
- エリジウム (2013年)
- マレフィセント (2014年)
- チャッピー (2015年)
- ラストデイズ・オブ・アメリカン・クライム
エステル (ヘイリー・ベネット/Haley Bennett)
ヘンリーの妻でエイカンの襲撃に遭った際、拉致されてしまう。
ヘンリーが幾度も助けに向かうがもう一歩の所で邪魔が入ってしまい失敗になる。拉致されている割には服装が綺麗だったりするが、時々ヘンリーが記憶を思い出すシーンでは二人はとても愛し合っている。
- ラブソングができるまで (2007年)
- マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと (2008年)
- イコライザー (2014年)
- マグニフィセント・セブン (2016年)
- アメリカン・ソルジャー (2017年)
エイカン(ダニーラ・コズロフスキー)
ヘンリーを狙う傭兵のボスで、サイコキネシスの様な力で人や物を浮かせたり吹き飛ばしたりすることが出来る。何故その様な能力があるのかは分からないが、能力を使われたら太刀打ちできないほど強力。
死んだ人々をサイボーグ化して兵隊を作り世界を征服しようとしている。
ヘンリーの父親(ティム・ロス/Tim Roth)
作品では短い時間しか登場しないが、ヘンリーが昔の記憶を見ている時に登場する。
幼いころのヘンリーに掛けてあげた言葉がヘンリーの力になり、奮い立たせてあげます。これと言って大きな役目は無いが、このシーンだけに『ティム・ロス』が出てくれたのも面白いと思います。
- 世界中がアイ・ラヴ・ユー(1996年)
- PLANET OF THE APES/猿の惑星(2001年)
- インクレディブル・ハルク(2008年)
- バッド・バディ! 私と彼の暗殺デート(2015年)
- ルース・エドガー(2019年)
あらすじ
主人公のヘンリーは研究施設で目を覚ます。
そこには妻と名乗る女性(エステル)が立っており、損傷し失った手足をサイボーグ化している最中だった。手足の接続が完了し声帯の修復を行おうとした所、エイカンと傭兵に襲撃されてしまう。
脱出ポッドで施設から逃げ出したヘンリーとエステルだが、すぐにエイカンの手下に追いつかれてしまう。応戦するがエステルを拉致られてしまったヘンリーは1人で残りの傭兵と交戦する羽目に。
エイカンは警察・武器・不動産等を牛耳っており、至る所からヘンリーを狙ってくる。しかしヘンリーは協力者と共にエイカンにエステル救出に向かう。
見どころ
一人称視点
今作の見どころは、何といっても一人称視点というところ。
今までの映画を観るものだとすれば、今作は疑似体験に近い作品となっています。それを可能にしたのがスタントマンが『GoPro Hero 3』を取り付けて撮影しており、監督のナイシュラーもスタントマンをやったそうです。
なので今作は、主人公のヘンリーを複数人のスタントマンで演じて撮影されています。
しかも、ほとんどが『車や走っての逃亡』・『銃撃戦』・『パルクール』のシーンになるので、ゲームの『Grand Theft Auto』を現実でプレイしているかのような作りになっています。
この作品で面白い所は、やっぱり『銃撃戦』だと思います。
様々な武器を使用しながら敵と戦うシーンは、あたかも自分がその場で戦っているかのような感じになり、FPSゲームを実写で体感している気分でした。
BGM
今作の人を引き込む要素は、BGM。
主人公のヘンリーは基本、追われ・追い・戦闘で激しいアクションを行います。その時に流れるBGMがバッチリ合っています。知らない内に、BGMが激しいアクションシーンをさらに過熱させ引き込ませる。
アクション以外のシーンも、もちろんありますがその時にも安堵感を漂わせるBGMを流しておいて、急にアクションに移るという緩急の付け方が凄いです。
何と行ってもBGMの使い方が上手いと思います。
撮影方法等も凄いんですが、BGMが上手に観ている人のテンションを上げ下げしてくれるのでヘンリーと近い感情で体感することが出来ると思います。
展開の速さ
今作の飽きない要素として挙げられるのが、BGMともう1つ『展開の速さ』だと思います。
この作品は約90分と少し短い作品なので、研究所でエイカン達に襲撃されてから、逃げて・助けられ・敵を追って・追い詰められ。と90分の中にそれらが一気に凝縮されています。
敵に追い詰められても新たに見方が登場し助けてくれ、一息ついたらすぐに新たな敵が来るので次々と展開が変わり飽きる暇がありませんでした。
ヘンリーが会話できない為、無駄な会話シーンがありません。逆に会話できない代わりに周りの味方や敵が必要な情報を教えてくれるので展開の速さに置いて行かれるという事はありませんでした。
感想
初めてほぼ全編が一人称視点の映画を観ましたが、とても面白かったです。
次々と変わる展開の速さにその場面にノリの良いBGMが加わり、見ている人のテンションを上手くコントロールしてくれます。
終始、自分がその場にいるかのように撮影されているので、まさに体感する映画だと思います。作品の中では何でもありでまさにゲームの『Grand Theft Auto』に近い感じになっています。
特に終盤の銃撃シーンでは本当にFPSゲームを自分がプレイしている様な気分になりました。
今作は内容がアクションだったので良かったかもしれませんが、ホラーやアドベンチャー等いろんなジャンルの作品にも展開したらとても面白いと思います。
今作は一人称視点という事もあり、最初は画面酔いするかと思いましたが、車に酔いやすい僕でも大丈夫でした。ただそれでも気分が悪くなる方は早めに休憩を取った方が良いかと思います。
次々と巻き起こるアクションシーンに飽きることなく最後まで見る事が出来ました。
気になった方は是非、ご覧になって見てください(^^♪
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